2018年(平成30年度) 第33回松江プラバ音楽祭
至福のひとときinプラバ!
彼らの息の合った演奏で、極上の音空間が出現!
ウェールズ弦楽四重奏団
 &金子平(クラリネット)

【出演】
ウェールズ弦楽四重奏団
 﨑谷直人(ヴァイオリン)
 三原久遠(ヴァイオリン)
 横溝耕一(ヴィオラ)
 富岡廉太郎(チェロ)
金子 平(クラリネット)

2019年2月11日(月・祝) 14時開演(13時30分 開場)
松江市総合文化センター プラバホール
ウェールズ弦楽四重奏団&金子平(クラリネット)

Program
プログラム

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第5番イ長調作品18-5
J. S. バッハ:「フーガの技法」BWV1080から第1~4コントラプンクトゥス
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モーツァルト:クラリネット五重奏曲K581
*都合により曲目など内容を変更する場合がございます。予めご了承ください。

Concert Guide
コンサートガイド        

 
現在最も多忙で、人気実力とも日本を代表する若手クワルテットがついに登場!

 彼らは2020 年のベートーヴェン・イヤー(生誕250 年)に向けて、弦楽四重奏曲全曲
演奏及び、レコーディングに取り組んでいる。
 昨年8月に発売された全曲レコーディング第2 弾の新譜CD*評は、何と「音楽の友」や「音
楽現代」、「レコード芸術」「CD Journal」などほぼ全ての音楽専門誌、更には一般誌「サライ」
にも及んでいる。しかも当代一流の音楽評論家諸氏や音楽学者が執筆していて、これほどまで
に聴後の感動がダイナミックに伝わってくる評は、とても珍しいと思う。そこには選び抜かれた言
葉で、ベートーヴェン弦楽四重奏曲演奏のあるべき姿として、極めて情熱的に絶賛されている。
今や「楽壇の寵児」であることは間違いない。
 プラバホールは、我国で弦楽四重奏を聴くには最適なホールのひとつとして、全国的に有名
だ。海外から来館された演奏家達からも驚かれ「持って帰りたいほど素晴らしい」と称賛されて
いる。
 居ながらにして味わえる究極の至福。聴き逃す手はない。
                             プラバホール芸術監督 長岡愼

チケット

全席指定(税込)
【S席】一般4,600円/学生2,300円 【A席】一般4,200円/学生2,100円
【B席】一般3,300円/学生1,700円 【C席】一般1,800円/学 生900円

個別発売 12月2日(日)午前10時より
※詳細はこちらからご覧ください チケット購入

*障がい者の方とその介助者は、1割引となります。チケット購入時に手帳をご提示下さい。
*未就学児の入場はできません。おやこ室か託児をご利用ください。但し、託児は1週間前までにプラバホールまでご予約下さい。(2歳児~小学2年生・無料)

 


 PLOVER コンサートレター(かわら版通信)

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<プログラムノート>                      長岡 愼(プラバホール芸術監督) 

 

ベートーヴェン(1770-1827):弦楽四重奏曲第5番イ長調作品18-5

 ベートーヴェンが「作品18」全6曲の弦楽四重奏曲を世に出したのは、30歳を迎える頃だ。同じころ交響曲第1番を発表し、ピアノ協奏曲は第3番が書かれている。ピアノ・ソナタに至っては有名な「悲愴」など何と10曲以上完成しているし、ヴァイオリンやチェロのソナタやピアノ三重奏曲など数々の室内楽曲も作曲済みだ。だが弦楽四重奏曲は、既に先輩作曲家のハイドンやモーツァルトにより、自己の音楽的欲求を満たすための崇高な表現で芸術的価値を深められていたのだ。だから作曲に、極めて慎重だったといわれている。事実、既に出版済みだった二人の先輩の作品、当時はパート譜のみが出版されていたが、それを総譜に筆写することによって、研究したと伝えられている。

 本日演奏される第5番は、モーツァルトの同じ調性の曲[第18番K.464]に楽章構成や配分がそっくりで、写譜をした総譜も残っていると伝えられているので、大きな影響を受けたことは間違いない。だがsf(スフォルツァンド)の頻繁な使用から、ベートーヴェンを感じる。sfは付けられた音符のみ「突然強く」という意味であるが、単なる音量の対比や変化ではなく、そこには精神的な力が内在し、よくエスプレッシーヴォの塊とも表現されるので、どのように使われているのかを「縦軸」にこの解説を記してみた。

第1楽章 Allegro 6/8拍子

冒頭の第1主題の呈示は、動機をチェロ→ヴァイオリンと3度続けるが、sfは「4拍目」に置かれ、高揚感のある旋律になっていく。第2主題はホ短調のユニゾンで呈示され、その2小節目の「1拍目」にsfを置いている。その後長調に転調し、対位法的に進む。後半、展開部は主に第1主題の動機を活用し、再現部は二つ主題で構成。コーダは第1主題で盛り上げて終わらせ、躍動的でヴァイオリン・ソナタ風である。

第2楽章 Menuetto 3/4拍子

 典雅で古典的なメヌエット。短調への転調が印象的。中間部のトリオは「3拍目」にsfを置くフレーズが特徴的。親しみやすく聴きやすい。

第3楽章 Andannte cantabile 2/4拍子

 この楽章、K.464と同様、曲の中心として設(しつら)え、約10分の変奏曲にしているが、ベートーヴェン得手なこの分野、かなり面白い。

 素朴な主題で開始だが、後半は音域が広がる。第1変奏は先ずチェロ、次いでヴィオラ、第2ヴァイオリンそして第1ヴァイオリンと順次模倣をして行く対位法で書かれている。第1ヴァイオリンが出た後、終止直前の「弱拍」に置かれた4つのsfが効果的。第2変奏は、第1ヴァイオリンが他の楽器を従えて、3連音の変奏が可憐に奏でられる。第3変奏の主題はヴィオラとチェロ、次いで第1ヴァイオリンとチェロなどによって歌われるが、伴奏はヴァイオリンで、風に揺れるさざ波や木漏れ日の様な32分音符が爽やかだ。第4変奏はコラールで慰めてくれる。第5変奏、打って変わって賑やかな行進曲だ。最初に現れるチェロのsfと第1ヴァイオリンのトリルが効果的。ふいに弱音に変化。更に紆余曲折あるドラマティックな展開。ここでも「弱拍」のsfから、fの和音に続くフェルマータからPPのコーダPoco Adagioに至り、ベートーヴェンの得意そうな顔が見えるようである。

第4楽章 Allegro 2/2拍子

 アレグロとあるが、かなり速く、溌剌としたロンド形式の楽章。冒頭の第1主題はヴィオラ、チェロ、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリンと順次動機が模倣される。フェルマータ後、今度は第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロと動機が模倣される。「運命」の動機とリズムが同じで、この後随所に出て、迫力を増し盛り上がって全休止後、第2主題のコラールが呈示される。続いて現れる「弱拍」のsfが特徴的だ。この二つの主題が交互に展開されるが、第1主題のsfは「強拍」に現れる。最後は第1主題で盛り上がるが、静かに曲を閉じさせ、粋である。 

♦J. S. バッハ(1685-1750):「フーガの技法」BWV1080から第1~4コントラプンクトゥス 二短調 2/2拍子

クラシック音楽の最高峰のひとつと言われる「フーガの技法」。正にエベレストのような存在。誰でもその名は知っているが、いまだに多くの「謎」がある。特に現存する自筆譜と初版とは、曲数や配列が違い、記譜上にも大きな違いがあり、どちらがバッハの真意?と古来論争が絶えないし、演奏楽器の指定もしていないのだ。本日は初版に基づいたベーレンライターより出版されている弦楽四重奏版で演奏されるが、強弱や速度記号などは一切表記されていない。私たちは、彼らが最高峰に挑む勇躍を大いに楽しみたい。因みにコントラプンクトゥスとはフーガの意。

第1番は原形主題によるフーガ。最も標準的とされているが、4声の絡み合いは、これぞバッハ。厳粛な短調の調べは、涙を誘うに充分である。第2番は同じフーガが、付点リズムに変奏されていてより立体的である。第3番は主題を上下逆さにする、いわゆる転回主題によるフーガ。より複雑になり、脳がマッサージされているように感じる。第4番は自筆譜には無く初版にある曲。第3番と同じく転回主題によるフーガであるが、スケールが大きい。躍動するフーガを味わっていただきたい。

♦モーツァルト:クラリネット五重奏曲イ長調K581

 モーツァルトの弦と管のための室内楽、主なものでは、ファゴットとチェロのためのソナタに、フルート四重奏曲が4曲。オーボエ四重奏曲、ホルン五重奏曲、クラリネット五重奏曲が各一曲。元ホルン奏者の私としては、ホルン五重奏曲が一番と言いたいところだが、やはり最高傑作は今回のクラリネット五重奏曲だと思う。

 調性は一曲目のベートーヴェンと同じイ長調。実にバランスのとれたナイスな選曲だと思う。どうぞゆったりと楽しんでいただきたい。

第1楽章 Allegro 4/4拍子

 コラール風の弦楽器の響きから始まり、クラリネットをしなやかに浮かび上がらせ、たちまち16分音符の分散和音で軽やかに下降させる、その得意技を如何なく発揮させる開始だ。この配分だけでもモーツァルトの天才を感じる。全休止の後、第2主題が第1ヴァイオリンで現れ、次のクラリネットでは短調に変化するも、すぐに長調へ、正に妙技である。後半の展開部には、フーガにクラリネットを分散和音で乗せた後、迫力を増して推進する。更に再現部の第2主題、短調のクラリネットの変奏は、言葉にできないほど素晴らしい。

第2楽章Larghetto 3/4拍子(ニ長調)

 非常に高貴で美しい楽章。クラリネットが見事に歌い上げた後の、ヴァイオリンとクラリネットの応答も聴かせどころ。この世のものではないと思えるほどの繊細さは、室内楽ならではである。

第3楽章Menuetto 3/4拍子

 明快で晴れやかに始まるメヌエットの主題。さらにこの楽章、自由な遊び心に満ちていて、間(あいだ)に対照的な二つのトリオ(Ⅰイ短調、Ⅱイ長調)を挟んでいる。弦だけで演奏されるトリオⅠは物憂げで官能的。それに反してトリオⅡは、クラリネットが民族舞曲風な調べをユーモラスに奏で始め、思わず頬が緩む。

第4楽章Allegretto con Variationi 2/2拍子

 さていよいよ本日の最終楽章。変奏曲でお楽しみいただく。歯切れよく始まる主題は、途中滑かな部分を挟む対比でメリハリをつける。第1変奏は、オブリガートを取るクラリネットが跳躍音形と滑らかさの共存で、得意技を見せつける。第2変奏は、3連音の伴奏に乗せて第1ヴァイオリンが歌い、クラリネットが優しく寄り添っていく。第3変奏は短調。ヴィオラがメランコリックなソロで本領を発揮する。第4変奏は、クラリネットとヴァイオリンによるすばしこくって軽やかな走句が鮮やか。やがて落ち着きフェルマータの後、Adagio(第5変奏)に入り、まもなく迎える終止を惜しむかのようにしっとりと歌い上げられる。クラリネットのカデンツァに続く全休止後、Allegro(第6変奏・コーダ)に入る。主題前半が溌剌と現れ、Pfが呼応し、きりりと曲を閉じる。

Profile
プロフィール

ウェールズ弦楽四重奏団
﨑谷直人Naoto Sakiya 三原久遠Hisao Mihara 横溝耕一Koichi Yokomizo 富岡廉太郎Rentaro Tomioka

ウェールズ弦楽四重奏団

 2008年ミュンヘン国際音楽コンクールにて第3位、東京クヮルテット以来38年ぶりの入賞を果たし話題を呼ぶ。2010年よりバーゼル音楽院にてライナー・シュミットのもとで研鑽を積む。同年、京都・青山音楽賞受賞。2011年バーゼル・オーケストラ協会(BOG)コンクールにて"エクゼコー"賞受賞、第7回大阪国際室内楽コンクール第3位。2012年バーゼル音楽院を修了し、2013年に帰国。東京・春・音楽祭、Hakuju Hall、紀尾井ホール、王子ホール、水戸芸術館等から招かれる。2014/15年レジデント・アーティストとしてHakuju Hallで全3回のシリーズを担当。2015年7月fontecから金子平との共演でデビューCD「モーツァルト」をリリース。NHK「ベストオブクラシック」、「クラシック倶楽部」、「名曲アルバム」に出演。
 2016年に結成10周年を迎え、東京・春・音楽祭、日本モーツァルト協会例会、紀尾井ホール等で演奏。第一生命ホールではシューベルトの後期をテーマに3年シリーズに取り組む。2017年からは大分・iichiko総合文化センターでベートーヴェン全曲演奏会全6回シリーズがスタート。さらに全曲録音プロジェクトがfontecにて進行中。2016年神奈川フィル、2017年には名古屋フィルにソリストとして招かれ協奏曲を好演。
 メナヘム・プレスラー(ピアノ)、小林道夫(ピアノ)、アレクサンダー・ロマノフスキー(ピアノ)、リチャード・ストルツマン(クラリネット)、ポール・メイエ(クラリネット)、金子平(クラリネット)、宮田大(チェロ)等と共演。2018年8月3枚目のアルバムとなるベートーヴェン全集をリリース。また2019年秋からは第一生命ホールにてベートーヴェン全曲演奏シリーズがスタートする。

金子 平(クラリネット) Taira Kaneko, clarinet

金子平

 東京藝術大学を経て、ドイツのリューベック国立音楽大学で学び、2012年同大学院卒業。クラリネットを、半田裕一、山本正治、村井祐児、ザビーネ・マイヤーに師事。2006年日本音楽コンクール第1位、併せてナカミチ賞、岩谷賞(聴衆賞)を受賞。2008年ヴィースバーデン・モーツァルト・コンクール第1位、同年ミュンヘン国際音楽コンクールで日本人初の第3位入賞。2009年ルイ・シュポーア・メダルなど多数の受賞歴を誇る。2009年から2012年までリューベック歌劇場管弦楽団で演奏。また、バイエルン放送響、ミュンヘン室内管、東フィル等と共演。紀尾井ホール室内管弦楽団メンバー、読売日本交響楽団首席奏者。

臨時バス

公演終了後プラバホール前より松江駅行きの臨時バスが発車いたします。

アクセス/駐車場

JR松江駅発【市営バス時刻表】
81-1 南循環線外回り
 ①番乗り場13:10-13:16文化センター東入り口
23-6 かんべの里行(松江しんじ湖温泉駅始発)
 ④番乗り場13:11-13:16美月
64-2 八重垣・公園墓地行(松江しんじ湖温泉駅始発)
 ④番乗り場13:41-13:48文化センター前

 松江市営バス     検索 

<JR松江駅からは徒歩約13分、タクシー約3分>

松江市総合文化センターと松江生協病院の有料駐車場をご利用の方は、駐車場をプラバの認証機に通すと、一律200円になります。なお、台数に限りがありますので、できるだけ公共交通機関をご利用ください。

主催

松江市・松江市教育委員会・NPO法人松江音楽協会